砂糖衣のかかったフルーツケーキ

  • 2019.05.19 Sunday
  • 13:32

 

 文芸翻訳ブッククラブの参加するときは、可能な限り、課題本に登場するお菓子を持っていこうと考えています。今回の課題本『カッコーの歌』(フランシス・ハーディング作/児玉敦子訳/東京創元社)には、物語の展開上の必然性もあって、お菓子がいろいろと出てきます。最初の部分だけでも、アーモンドケーキ、エンゼル・ケーキ(エンジェル・ケーキ)、砂糖衣のかかったフルーツケーキ、マフィン……。せっかくなので、複数作ることにしました。

 アーモンドケーキはこれというレシピを見つけられず(40年くらい前に刊行されたお菓子の本を参考に作ってみたのものの、期待したほどアーモンドの風味が出せず)、マフィンは面倒だなあなどと悩んだ末、作り慣れているエンジェルケーキ(マザネツを作ったばかりで、卵白が余っているし)と、砂糖衣のかかったフルーツケーキを作りました。

 作り慣れているフルーツケーキに一手間加えて、砂糖衣(アイシング)をかけただけで、ちょっとよそいき風のお菓子が出来上がるのですね。丸ごと持っていくのなら、この上にスミレの花の砂糖漬けか何かをのせるといいかもしれませんが、今回は切って、ひとり分ずつ袋に入れて持っていくので、アイシングをかけて終わり。アイシングは、『パウンドケーキバイブル』(福田淳子著/河出書房新社)のガトー・ウィークエンドを参考にしました。お菓子作りは、レシピに書かれている材料や分量、手順を守ればたいていうまくいきます。手をかければ、それなりに出来上がります。

 

 


チョコレート

  • 2019.02.12 Tuesday
  • 21:24

JUGEMテーマ:手作りお菓子

 

 バレンタインデーも年月とともに変わっていくようです。

 最初に勤めていた職場では、お得意先に義理チョコを配っていました。その後、勤めた職場で、お世話になった方にお礼の気持ちを込めてチョコレートを贈ったりもしました。食べてなくなるものは、後腐れなくていいなあと思います。

 次女が中学・高校のころは、手作りのチョコレート菓子を作って、友人のあいだで交換したりしていたようですが、大学生になったのでピタリと止みました。

 

 というわけで、台所があいたので、今年はやまねこ翻訳クラブのメールマガジン、月刊児童文学翻訳 2002年2月号の「お菓子の旅」のレシピを参考に、生まれて初めて生チョコを作ってみました。材料はチョコレート、バター、生クリーム、はちみつ……太るもの、ニキビの元になるものしか使っていないような(笑)。冷やして固めたあと、ココアパウダーをまぶせば何とかごまかせるので、気軽に挑戦できます。

 今回は製菓用チョコレートではなく、普通の板チョコ(ロッテのガーナのブラック)を使いました(ガーナのブラック、好きなんです)。ホワイトチョコを使って、仕上げに粉砂糖をまぶしてもいいし、抹茶チョコを使って、仕上げに抹茶パウダーをまぶしてもいいかも。

 

「お菓子の旅」の記事に引用されていた "The Valentine Bears"。バレンタインデーの時期は冬眠中のクマの夫婦が、初めて起きてバレンタインデーを迎える話だそうです。

 

ブラウニー

  • 2019.01.27 Sunday
  • 11:57

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ジュリアが糸をつむいだ日』(リンダ・スー・パーク作/ないとうふみこ訳/徳間書店)で、主人公ジュリアとその親友パトリックが、カイコのえさの桑の葉をもらいに通っているディクソンさんの家で、ディクソンさんの手作りブラウニーとレモネードをごちそうになる場面があります。読んでいてブラウニーが作りたくなって、そういえば、「お菓子の旅」でブラウニーを取り上げられていなかったけ?と確認したら、「月刊児童文学翻訳 2009年3月号」に載っていました。ついこのあいだだったように思ったのに、10年も前だったことに驚愕……。

 

 ブラウニーが出てくるのは、『めぐるめぐる月』(シャロン・クリーチ著/もきかずこ訳/偕成社)。読むのに夢中になって電車を降りそこなってしまった、思い出の本です。1995年ニューベリー賞を受賞した原書(Walk Two Moons)は今なお読み継がれているようですが、邦訳は残念ながら絶版。ちなみにこれまでの人生で本を読んでいて電車を降りそこなってしまったことは2回しかありません(栄えある?もう1冊はペール・ヴァールー&マイ・シューヴァルの『唾棄すべき男』)。

 材料も道具も全部家にあったので、ささっと作りました。

 

 

 

 

 レシピではミルクチョコレートを使っていますが、家にはビターチョコレートしかなかったので、ビターを使いました。チョコレートとバターは原始的に湯煎で溶かしました。くるみは170度のオーブンで15分ローストすると風味がよくなります。

 

 比較的簡単にできるので、普段お菓子作りをしていないけれど、バレンタインデーに手作りのお菓子を作って友だちに配りたいと思っている人におすすめです。

 今度作るときには、くるみを表面にまんべんなく散らすよう、心がけたい……。

 

 





チョコレート・マッド・ケーキ

  • 2018.10.18 Thursday
  • 21:12

そして、ぼくの旅はつづく』(サイモン・フレンチ作/野の水生訳/福音館書店)は原書("Where in the World")で読んで大好きになった作品。数年後に邦訳が出たとき、ちょうど午前十時の映画祭でフェリーニの『甘い生活』をやっていて、ニコが出ていたので、なんとなく縁を感じました(主人公のアリが名前をもらった男の子のお母さんがニコ。ニコの息子の本名はクリスチャン・アーロンで、アリは愛称のようです)。

 ドイツで生まれ育ったアリがお母さんとふたりで旅をする過去の物語と、お母さんの再婚でオーストラリアに移り住んでからの生活を描く今の物語が交互に語られます。オーストラリアでの現在の生活では家族でカフェを経営していて、原書で読んだとき、カフェで出しているらしい chocolate mud cake と orange and poppyseed cake が気になりました(邦訳ではそれぞれ〈チョコレートのこってりケーキ〉〈オレンジとケシの実のケーキ〉となっています)。とはいえ、特に画像検索をすることもなく数年が過ぎたある日、たまたま手にしたオーストラリアの料理雑誌をめくっていたら、chocolate mud cake のレシピが写真入りで載っていました。たしかに、つやつやしたチョコレートが泥みたい! 「お菓子の旅」で取り上げようと決めました。

 

 ヨーロッパ人が作るケーキに比べて、材料も手順も大雑把な感じ。オーストラリア人のパティシエ(?)が作る動画も見ましたが、全部ドバッとボウルに入れて、電動ミキサーでガーっと混ぜて……でほんとうにいいの?とこっちが不安になります。

 オーストラリア人のレシピではどれも直径22cmの丸型を使っていましたが、でかすぎるので、直径15cmにして、分量を調節しました。元のレシピでは卵を3個使っていたのを1個にして、ほかの材料をそれぞれ元の3分の1にします。

 

 

 焼き上がったケーキの粗熱が取れたら、チョコレートのガナッシュをまわしかけます。つやつやしたチョコレートが泥のように見えるかな?

 

 

 

 冷蔵庫で冷やすとつやがなくなって、見た目だけはザッハトルテみたいになりました。

 ケーキを切るのが得意な次女に切ってもらいました。中もしっかりチョコレート味。

 

 

 フォークを横に突き刺せば、プラハのカフェ・ルーブルのザッハトルテ風になります(笑)。

 大雑把な作り方のわりに意外にも美味しいです。生地にインスタントコーヒーを入れていますが、隠し味程度なのでコーヒーの味はしません。チョコレートが苦手だった夫がなぜか気に入ってばくばく食べています。8等分に切ったケーキがあっという間になくなってしまい、これなら元の分量で作ってもよかったかなあ。

 次に作るときはガナッシュをかける前に表面にあんずジャムを塗って、ザッハトルテ風にしてみよう。

 

 月刊児童文学翻訳2018年10月号の「お菓子の旅」はこちら

 

 

ビスコッティ

  • 2018.07.17 Tuesday
  • 09:32

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 イタリア語でビスコッティは日本でいうクッキー、ビスケットのこと。だから、カ●ト●ーマ●ムもム●ンラ●トもビスコッティ(ひとつだけならビスコット)です。では、日本人が一般に思い描いているビスコッティはイタリアでは何と呼ばれているのかというと、カントゥッチ。『イタリアの地方菓子とパン』によると、余ったパンをオーブンで二度焼き(ビスコット)して作ったのが始まりのようです。

 型抜きも不要、冷蔵庫で長い時間冷やしておかなければいけないというようなこともなく、比較的に気軽に焼けます。今回はやまねこ翻訳クラブのメールマガジン 月刊児童文学翻訳2003年4月号の「お菓子の旅」のレシピを参考にしました。Polly Horvath(ポリー・ホーヴァート、ポリー・ホーヴァス)の未訳の作品 "When the Circus Came to Town" のなかで、主人公の少女がイタリア出身の元空中ブランコ乗りの家に行ったときに出されたのがビスコッティでした。原書の刊行は1996年で、サーカス団を引退した人たちが集団で町に引っ越してきたことから起きる騒動が少女の目を通して描かれていますが、今読むと移民の受け入れをめぐるあれこれと重なります。